無線のないスタート——16人が逃げ、選手たちは後ろの車まで聞きに下がった
世界選手権では、選手はふだんのチームではなく国の代表として走ります。そのベルギー代表が前々日の記者会見で、テレビ局に見つかった小さな作戦を認めています。チームカーからの伝言を、選手が受け取るボトルにテープで貼っておく。世界選手権のロードレースでは、選手と監督をつなぐ無線が使えないからです。ワウト・ファンアールトは笑いながらこう言いました。「イヤホンなしで走るのは好きじゃない。何度もそう言ってきた」
日曜の朝、登録された184人のうち181人が、セントローレンス川の対岸のブロサールを出発しました。スタートの旗が振られると、すぐにアタックの応酬が始まります。残り264kmで16人が抜け出しました。エリトリアのビニヤム・ギルマイ、地元カナダのギヨーム・ボワヴァン、難民サイクリングチームの選手もいます。
誰が前にいるのか。ふだんなら監督が耳もとで教えてくれることを、この日は選手が自分で聞きに行きました。何人もの選手が集団の後ろまで下がり、チームカーの監督と話します。逃げの顔ぶれを知り、作戦を話し合うには、それしか方法がありませんでした。
集団は急ぎません。オランダ、ベルギー、メキシコ、イギリスが交代で先頭に立ち、モンテレジー地方の平らな道で、逃げとの差は8分を超えました。
初心者向けメモ: 世界選手権の選手は、耳にイヤホンを入れていない
ふだんのレースでは、選手は片耳にイヤホンを入れています。後ろのチームカーに乗る監督が、逃げとの差やライバルの動き、いつ仕掛けるかを伝えてきます。世界選手権のロードレースでは、その無線が禁止されています。
情報を運ぶのは、集団の後ろまで下がってチームカーで聞く話と、各国の工夫です。ベルギーのボトル作戦について、同じベルギー代表のレムコ・エヴェネプールは「ボトルを取り損ねて、そこに大事な伝言が書いてあったら、見ていないことになる」と言いつつ、「周回は12周あるから、ボトルを取る機会も12回ある」と前向きでした。
無線のないレースを好む選手もいます。オランダのマチュー・ファンデルプールは、レースのあとオランダの公共放送NOSにこう話しました。「イヤホンなし、それがいちばんいい。いつもいいレースになる。僕はけっこう好きなんだ。本能で走らなきゃいけなくなるからね。それがいちばん好きなんだ」
出典(4件)
Message in a bottle - Belgium get around lack of radios at World Championships(「the use of race radios is prohibited」「taping messages to riders' bottles」「I'm not a fan of racing without earpieces」「There are 12 laps and therefore 12 chances to take such a bottle」)— Cyclingnews ↗Elite men's road race live(「16 riders, including Girmay, manage to get a small gap with 264km to go」「With no radios, it is the only way on the course right now to know who is in the break and talk strategy」)— Cyclingnews ↗Van der Poel(「Dat is het mooiste dat er is, zonder oortjes. Dat geeft altijd mooie koersen. Ik ben er wel fan van, want dan moet je op instinct koersen. En dat heb ik het liefste.」。オランダ語)— NOS ↗Mondial Élite Hommes : le classement(出走181人・完走58人・途中棄権123人・出走取消3人。仏語)— DirectVelo ↗