アルプス初日、逃げは65km決まらなかった
この日から、アルプ・デュエズにゴールする2連戦を含む山頂フィニッシュ3連戦。総合勢が脚を溜めたいこの初日は、逃げたい男たちにとって残り少ない大チャンスです。スタート直後からアタック合戦が始まり、今大会に何度も逃げに乗ってきた常連ヴェストロフールが、この日も飛び出しては引き戻されるのを繰り返します。ただし、誰でも行けるわけではありません——集団は飛び出した顔ぶれを見て、総合争いに関係のない選手だけを行かせるのです。1級アンジャンの長い登り(11.4km・平均5.4%)でもこの「入場審査」は終わらず、頂上では水玉ジャージのパレパントルがカラパスを抑えて10点を先取り。集団がようやく手を緩めたのは、65kmも走ってからでした。固まった逃げはおよそ40人——ヒーリー、シモンズ、マシューズ、2019年の総合優勝者ベルナル、さらにマイヨ・ヴェールのピーダスンまで乗り込む大所帯です。2級モンテナールの登りで逃げ自体が二つに割れ、パレパントルとカラパスを含む14人が先行。メイン集団は追う素振りも見せず、この日の総合勢は4分半後ろでゴールする「休戦」を選びました。
🔰 初心者向けメモ: 逃げに乗るには「総合に無害」の証明がいる
マイヨ・ジョーヌのチームは、総合順位を脅かす選手が逃げに入ることを許しません。危険人物が乗った逃げは徹底的に追われ、まず成功しないのです。だから逃げでステージを狙う選手は、山岳ステージでわざとペースを緩めるなどして、あらかじめ総合タイムを大きく失っておきます。「総合には興味がありません」という証明書を持って、関所を通るわけです。この日勝ったカラパスも「逃げに入りやすくするため、意図的にタイムを失った」と明かしています。
出典:Cyclingnews: 'I couldn't stop thinking about this stage' - Richard Carapaz ↗