総合2位が、逃げに乗った
モナコ市街をパレード走行で抜け、ニースの西でこの日のレースが始まりました。すぐに攻撃が飛び交い、抜け出したのはジェイコ・アルウラーのクーン・ボウマンと、エキポ・ケルンファルマのディエゴ・ウリアルテ。ここまではよくある光景です。
驚いたのはその次でした。ふたりを追って集団から出ていったのが、総合2位のイーサン・ヘイターだったのです。前日の個人タイムトライアルでポガチャルに0.09秒だけ及ばなかった選手が、25kmをひとりで追って、ようやく先頭に合流します。最後にブルゴス・ブルペレットBHのシヌヘ・フェルナンデスが加わり、逃げは4人になりました。
集団の先頭にはすぐヴィスマ・リースアバイクが並びます。この日、赤いジャージを狙っていたのはワウト・ファンアールト——前日のタイムトライアルでポガチャルに9秒遅れた選手です。先でヘイターに秒を稼がれると、その計画が消えてしまう。追わない理由がありませんでした。
ちなみにこの日のヘイターは、主催者から渡された緑のスキンスーツの裾を、自分で切り開いて走っていました。用意されていたのがXSひとつだけだったのです。「主催者はなぜかXSしか用意していなくて、予備も無かった。『自分のチームのウェアを着るか、緑のジャージを着るかだ』と言われたんだ」「チームのウェアは着られないと言ったよ。だって、そのジャージを着る最後の日がいつ来るかなんて分からないから。でも走り出したら、脚の血を止められているみたいで。仕方なかった。ちょっと間抜けに見えただろうけれど、逃げのなかで本当に苦しんでいたし、脚に息をする隙間を作ってからはずっと楽になった」
🔰 初心者向けメモ: ジャージは主催者から借りて着る——「代理」で着る人がいる理由
各賞のジャージは選手やチームの持ち物ではなく、毎日主催者が用意して手渡します。だから前日の順位が確定してから、その選手のサイズを探すことになります。
この日のポガチャルは総合とポイント賞の両方で首位でしたが、着られるのは1枚だけ。だから格の高いマイヨ・ロホを着て、緑はポイント賞2位のヘイターが代わりに着ていました。つまりヘイターは、自分の順位ではないジャージのサイズ事故に巻き込まれたことになります。
出典:Cyclingnews: Ethan Hayter misses out on red jersey again despite gutsy breakaway ride in ripped shorts ↗ラ・ブエルタ公式: 第2ステージ(コース・ロードブック) ↗