歓声が消えた山
ツールの山岳ステージといえば、沿道を埋め尽くすファンの壁が名物です。ところがこの日は、周辺で発生した山火事の非常事態を受けて主要区間が立入制限に。レースは無観客の中で行われました。テレビに映るのは、静まり返った山道と選手たちの息遣いだけ。ツールの歴史でもめったにない光景でしたが、安全を最優先した主催者の判断です。
🔰 初心者向けメモ: ツールの沿道はなぜ人で埋まるのか
ツール・ド・フランスにはスタジアムがありません。コースになった道端に立てば、誰でも無料で世界最高峰のスポーツを目の前で観られる——だから3週間で延べ1,000万人以上が沿道に集まります。選手に触れられそうな距離で観られる競技は他にほとんどなく、それだけに「誰もいない山」はツールにとって異例中の異例なのです。